「アーティスト」の特別感について
こんにちはカトウタツヤです。
突然ですが、アーティストってほかの物を作る職人より特別な感じがしませんか?
今回は「なんでアーティストは特別なのか?」をざっくり説明します。
絵を描く職人。それがアーティスト
海外から輸入されてきたアートという概念ですが、西洋ではアートは宗教と密接な関係にありました。
もともとアーティストと言われる人たちは何者だったのか。
簡単に言うと、絵を描く職人です。
しかしその昔、絵を描く職人はほかのあらゆる職人よりもランクの高い人たちという認識をされていたようです。
それはなぜか。
彼らは、ほかの職人と違い、神の姿をこの世界に現すことのできる、特別な人であるとされていたようです。
例えば、聖書などの一場面を、宗教画として描くと、それは人が描いたのではなく、神によって描かされているということなのでしょう。
そして、より素晴らしい作品を描く人は、神に愛されているがゆえに描くことを許されている。そう考えると、神と交信することができる人たちということも言えます。
だから、アーティストは特別なのです。
作家性など入り込む余地のない宗教画について
職人としてのアーティストのほかに、キリスト教修道僧も修行の一環として、聖母子像などのイコンを描きます。
イコンは修道僧の修行の一環として同じイメージを何枚も何枚も描くらしいですが、そのイコンも自分が描くのではなく、神の意志により描かされているものなので、そこには描いた人のオリジナリティなどは存在しないのです。
その証拠に修道僧の描くイコン画にはサインは描かれません。
よく、いろんな表現活動する人が、「インスピレーションが降りてくる」と言いますが、あながち間違った表現ではないですよね。
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