キャンバスの下地って何回くらい塗ってる?
こんにちはカトウタツヤです。
ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか。
カトウは15号のカンバスを張って地塗りをしたりしてました。
さて、この地塗りですが、みなさんどれくらい塗ってますか?
1層?3層?5層?それともしていない?
私の場合は、下地用の溶液を作るのが面倒なので、市販のジェッソを塗るだけですが、大体10層程度は塗ってから描きはじめます。
地塗りって意味あるの?
これは至極もっともな疑問ですね。
カンバスを張ったら早く描きだしたいものですが、そこをグッと抑えて、まずきちんと地塗り作業をおすすめします。
理由としては、単純に良い作品になるので。
主に何が違うの?
地塗りをすると作品の質に影響すると書きましたが、もう少し具体的に考えると、私の場合、下記2点の違いを意識してます。
- 発色
- 画面の強度
1は一番わかりやすいですね。絵の具の色がきれいに見えるということです。
2はちょっと抽象的なことなので、経験を積まないとわかりにくいことですが、作品の「説得力(…これもわかりにくいな…)」ととりあえず言っておきます。
この強度が弱いと、描かれた画面がスカスカで「未完成か?」と言う結果になってしまいます。
この記事を書いているとき、大学生のころ助教授と下地について話していたときのことを思い出しました。彼曰く
「いやー、地塗りで手を抜いたカンバスにグレーズすると、まぁただの下絵にしかならないけどさぁ。地塗りをしっかりしておくとさー。薄い色を、サ~とグレーズしただけで、完成度が上がって見えるんだよね~。」
とのこと。その通りだと思います。
どうやって地塗りするの
私のやっているものをご紹介します。いい加減なので、興味のある方はいろいろ調べて、独自に研究してみると良いでしょう。
地塗りは主に、水性地、エマルジョン地、油性地がありますが、1から材料を準備するのも大変なので、とりあえず、市販の下地用ジェッソをただ塗り付けていくだけの方法で行きます。
用意するもの
塗り方
塗り方ですが、できるだけ平滑にするため刷毛の方向に注意します。
1.まず縦に塗ります
カンバスに対して縦に塗ります。
全体を塗れましたか?
そしたらそのまま一度乾かします。
2.次は横に塗ります
先ほど縦に塗った方向とは直角に交差するように塗ります。
塗ったら先ほどと同様乾かして、乾いたらまた縦に…。と言う風に繰り返して行きます。
ちなみにこの塗りの方向について、研究者によって違いがあることもあります。より固着力が強い方法とか。芸術学の教授はこの「縦横のやり方はいかん!」と独自の手順を押してました。いろいろこだわりがあるようです。
3.塗ったら紙ヤスリをかけて
私の場合は3層ほど塗ったらカミヤスリをかけて平滑にし、そしてまた縦横に塗り…。を繰り返します。
納得いくまで繰り返し、これで良しとなったら完成です。
参考まで、自分場合の、一応の目安は、カンバスの布目が見えなくなるまで、塗りと研ぎを繰り返します。
描くまでに、こんな手間をかけた支持体です。いい加減に描くなんてできません。
今まで、地塗りをテキトーにしてた人は、作品の描き方も変わるのではないかと思います。
お試しあれ。