技術はなんのために修得するの?
このサイトでも、絵の基礎力としてのデッサンの描き方についての記事を記載してますが、そもそも絵画と一言で言っても、色々な表現があり、一見すると技術なんていらないんじゃないかと思われるようなものまで様々です。
また、絵画に限らず彫刻、版画、写真、インスタレーションなどなど表現手法自体も色々ありますよね。
デッサン力などの技術はなんのために必要なのでしょう。具象のそれも写実的な絵を描く人にだけ必要なのでしょうか?
実現する力。それが基礎力としての技術です
前の記事で、アイデアをひねり出すための手順を紹介しました。
独自性のあるアイデアが仮にあったとしても、今度はそれを実現させなければいけません。
それを実現するために、技術は必要なのです。
当たり前のようですが、上手に描くこと自体が目的になってしまい、本来の「自分は何をやりたかったのか」というところを見失ってしまうことは、実際よくあるものです。
極端なことを言ってしまうと、技術は自分の目的を達成することができる程度あればそれでよいとも言えます。
好きでいられることも才能
技術は大切です。なぜなら、できることが増えるので、より自由な表現につながるからです。
しかし、よっぽどプロの作家を目指すのでなければ、技術の向上ばかりにとらわれず、自分ができるようになったことから次々に新たな表現へ挑戦してみることをお勧めします。
ちょっと余談
実は私、落語が好きで、よく聞きながら作業をするのですが、先日3代目古今亭 志ん朝のインタビューを見ていたのですが、そこで興味深いことを言っていました。
技術はある程度以上のところに行ったら、今度はそれを忘れて、後はそこで培ってきた人物を出してくるのが最終的な目的だと思う
このことは絵画制作でも言えることだし、また、あらゆることにも通じることのように思いました。
それではまた。(^^)/~~~
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